自己紹介するときに「I’m a Japanese.」と言っていませんか?これはごく自然で典型的な文章に見えて、実はとても違和感があり、場合によっては危険な表現なのです。
その理由を理解するには単語を見るだけでなく、文化的な背景を知ることが重要です。
誰も教えてくれない貴重な内容なので最後までご覧ください。そして迷うことなく正しい言い方で自己紹介できるようになりましょう!
目次
動画レッスン
音声レッスン
テキストレッスン
皆さんは英語での自己紹介が上手くできますか?
自己紹介は初めての人に会えば必ずすることなので、慣れてきていて
「もう大丈夫!完璧!」と思っている人も多いと思います。
しかしそんな中でもよく
「I’m a Japanese.」と言っている方がいるのを耳にします。
これはごく自然で典型的な文章に見えて、
実はとても違和感があり、
場合によっては勘違いを生んでしまう危険な表現なんです!
なぜ「I’m a Japanese.」がおかしく聞こえるのか?
これには文法的な要素も少しはありますが、文化的な要因が大きいです。
誰かがあなたについて質問しているときは、あなたの特徴について聞いていることが多いです。
その場合は通常、「形容詞」を使います。Japaneseは形容詞ですね。
<Japaneseを使ったフレーズの例>
Japanese culture
Japanese people
Japanese language
しかし、そこに「a」を入れてしまうことによって、「名詞」になってしまうのです。
他の動画でもご説明しましたが、
英語の名詞は a, the, this, that, your, my, someなどの
「相手の言葉」を必要とします。
「相手の言葉」が無いと形容詞
「相手の言葉」があると名詞 です。
先述のように、誰かがあなたについて質問しているときは、
あなたの特徴について聞いているので、「形容詞」が来ると思っているのに、
「I’m a Japanese.」と言われると「名詞」で答えられていることになります。
“my car is red”の代わりに“my car is a red” と言われているようなものです。
自分の特徴を名詞で答えてもいい時
あくまでも、「I’m a + 名詞」の形が文法的に間違っているわけではありません。
例えば宗教について話すときなどは、
‘I am a Christian.’ でも ‘I’m Christian.’や、
‘Im a Buddhist.’ でも ‘I’m Buddhist.’でもOKです。
人種や国籍の場合はなぜ名詞だとダメなのか
名詞を使って人種や国籍を言うと、その側面がその人の全てであり、他に特徴がないというような印象になります。
その人のアイデンティティーを平たくしてしまう表現になるため、人を蔑んだり意地悪なことを言う際に使われるのです。
※先ほどの宗教については、それが世界をどのように見るかや考え方における根本的なベースになるため、’a’をつけても自然なのです。
これに似ているのが「外国人」と「外人」の違いや
アメリカであれば’He’s black’と’He’s a black’の違いです。
どちらも後者は人を蔑む言い方や人種差別的に聞こえてしまうことがあります。
人種を名詞として言うことでその人を同じ国民としてではなく、全く違うグループとしてみているように聞こえてしまうのです。
小さな違いですが、このような大きな違いを生んでしまうので注意しましょう。
なんと言うのが正解?
先ほどの説明のように、’a’を入れると名詞になってしまうので、’a’を抜いて
‘I’m Japanese.’と言えばOKです。
もしくは、’I’m a Japanese person who…’や’I’m a Japanese student.’のように他の情報を付け加えて言うのもOKです!
まとめ
‘I’m a Japanese’は’a’が入っていることによって
日本人であることが自分の全てであるというような印象になるため避けましょう。
自己紹介する時は’a’を入れずに’I’m Japanese.’と言うのが適切です。