”Oh no!”
悪夢みたいだった。
帰り道は夜の冷たい空気で冷え切っています。
疲れた顔をした大勢の人々と一緒に、駅に流れ込みます。そして電車が来るまで携帯をチェックします。
次の電車まであと5分。
周りをちらっと見たら、路線図の前でじっとそれを見つめて立ち止まっている外国人を見かけます。
道に迷ってるんじゃないかな
と思います。
時間の余裕もあるし、英語での道案内を練習するいい機会だし、話しかけることにします。
英語での道案内のシミュレーションを頭でちょっと考えてから深呼吸します。そして話しかけてみます。
Hey there, are you lost?
相手はいきなり路線図からあなたの方に顔を向けましたが、その顔はちょっとイラっとしてそうです。
英語が伝わらなかったかなと思ってもう一回言ってみます。
uh… are you lost?
相手は眉をひそめます。
その表情をみて、あなたの顔が赤くなります。
俺、ここに住んでるんだよ。道案内なんていらねー。
そう言われて心臓がドキドキして、穴があったら入りたい気分でした。
お手伝いしたかったのに、怒られちゃった!
あなたの内にある大きな恐怖
多くの方々にとって、英語で話すときには怖いことがたくさんあります。
もし英語を間違えたら!?
もし変なことを言っちゃったら!?
もし言葉が出てこなかったら!?
しかし、僕が生徒さんから一番多く言われるのは
「相手の迷惑になり、嫌われたらどうしよう」ということです。
これは僕がよく抱いていた恐怖です。日本語を4年かけて勉強しても日本人と話すことができなかった理由の一つでもあります。
そして、これが多くのユーコネクト会員の皆さんが英語をいつも一生懸命勉強しているのに、結局外に出て街で実際に使わない大きな理由なのです。
実は、あなたが外国人に話しかけるとその大半は喜んでくれるというのは事実です。ですから外国人に話しかけて怒られる可能性はそもそもとても低いのです。
しかし、外国人にたくさん話しかければきっといつかはうまくいかなかったり、怒られたりすることがあります。
僕も、日本人に日本語で話しかけたとき怒られたことがあります。しかも1回だけではありませんでした。
確かに怒られたら、落ち込むかもしれません。
でも大丈夫です。外国人に怒られても、問題ありません。心配する必要はありません。
なぜかというと、外国人に怒られたとしても、とても大事なことが分かります。もし怒られなかったとしたら分からなかったことです。
しかも、その怒られた場面を改善してそんなことが起きなかったかのようにできるんです。
相手はあなたに怒っていません。
実は、あなたが外国人に話しかけて怒られたときに、怒りの矛先が向けられているのはあなたではありません。
怒りは感情の反応です。そのため怒る時は、その前に何か他に怒るきっかけとなっている感情があります。
1つは恐怖です。
人は自分を強く見せるときに、反応として自分自身を守ろうとします。
自分を守るために邪魔なものを排除しようとすることもあります。危険なものをなくそうとすることもあります。
日本の治安は世界一良いですが、日本に来る外国人は治安の良さに慣れていないことがあるので、怖がったり不安になったりすることがあります。
文化や言語など全く違う土地にいるからです。
声を掛けられても相手が手伝ってくれるのか相手にカツアゲされるのかさえ分かりません。そんな不安なときに怒りがとても出やすいです。
残念ながら、その怒りの結果は何の解決をもたらすことなく、ただお互いを悪い気分にさせるだけです。
二つ目は自信不足です。
僕は昔、全く自信がありませんでした。周りの人に見られたり、笑われたり、見下されたりしているといつも思っていました。
その結果は?
僕は自分自身を守りたくて怒りやすくなりました。
そのため、昔「お箸の使い方お上手ですね!」と褒められたときに怒ったことがありました。
悪かったのは相手ではなくて、僕自身だったのです。
しかし自己嫌悪から自由になったら、そのような恐怖がなくなり、怒りやすくなくなりました。
今は変なことを言われたときも、責められたときも怒ることがだんだん珍しくなっています。
実は、自信を持っている人はとても怒りにくいタイプです。
「自分を守らなきゃ!」という恐怖が少ないので、あなたの話を優しく丁寧に聞いて、わかってくれます。
ですから外国人に話しかけて怒られたら、悪いのはあなたではなく相手です。相手は自信がなく、様々な恐怖があるために怒りが現れているだけです。
しかも、そのようなときに大事なことが分かります。
誰とでも仲良くなる必要がない
あなたに聞きたいことがあります。
今まで会ったことのあるすべての日本人と仲良しですか?
きっとそうではありません。
仲良しの方ががたくさんいらっしゃると思います。
しかし単純に性格が合わなかったり、共通点があまりなかったりする人も多いでしょう。
外国人も日本人と同じです。
性格が合って、とても仲良くなりやすい外国人がいます。
あなたはどんな外国人と話したいと思っていますか?もしかしたら
- 優しい
- 日本のことを知りたい
- 丁寧
- 人と話すが好き
- 共通点がある
このような外国人がいいかもしれません。
実は、日本に来る外国人の多くはこのようなタイプが多いです。ですからあなたが実際に話しかける外国人のその大半はとても優しいのです。
一方、あなたとはあまり気が合わない外国人もいます。
その人と話そうとしても、会話が続かなかったり、気まずくなったりしていい経験になりません。
どうやって区別できるか
想像してみてください。
あなたは外国人を見かけます。話しかけた方がいいかどうか、どうやって分かるのでしょうか?
残念ですが、簡単に見分けるコツはありません。
僕の無表情の顔は、ある友達の意見によると、とても意地悪だそうです。
正直、僕も賛成です。(笑)
でも誰かに話しかけられたら、僕の顔が一瞬で180度変わり、とても明るく笑顔になります。
相手が話した方がいいタイプかどうか、話しかけてみるまで分かりません。
「実際に話しかけたらどうなるのかな」と想像して、話しかける機会を逃すのではなく、
「話してみたら気が合うかも!」と思って話しかける方がとてもいい経験になり、そして相手を喜ばせます。
話さない方がいいタイプだったら、そういう人と話さなくてもいいということが分かります。
そして、外国人に話しかければ話しかけるほど、いつの間にか話しかける前に見た目で見分けられるようになります。
しかし、事前に見分けられるようになるのには、たくさんの試行錯誤を通して何度もやってみるしかありません。
簡単に逃げる方法
でも怒られた時は、具体的にどうすればいいのでしょうか?
心配する必要はありません。
相手を落ち着かせてその状況を元に戻すのはとても簡単なことです。
そのために、会話を今すぐ終わらせる必要があります。
まずは、謝って非難を受けとります。
I’m sorry, I didn’t mean it.
このフレーズは、「怒らせるつもりはなかった」という意味です。
I’m sorry, my mistake.
このフレーズは「自分が悪い」という意味です。このフレーズに対して、相手はどんなに怒っていても、もうあなたを攻めることができません。
そこから返事を待たずに、単にその場を去ればいいだけです。
何も悪いことはありません。周りの人は携帯に夢中で、あなたを見ていないはずです。
しかも5分以内に、相手さえ怒らなくなり、元に戻ることができるはずです。
話しかけたことでその相手はあなたと合わないタイプということが分かり、これからどんな人に話しかければいいかが少し分かるようになります。
次回はきっと、うまくいきます。
ポテンシャルが高すぎる!
僕の個人的な経験ですが、8回知らない人に話しかけたら、そのうちだいたい1回くらいがうまくいきません。
その大半は雰囲気がちょっと気まずくなるのですが、すぐに元に戻ります。
でもその8回のうち1回ぐらいは、実際に怒られます。
つまり、知らない人に話しかける64回の中で、怒られるのはたった1回だけです。
にもかかわらず、毎回最初に話しかけるのが怖くなったり、次の機会では話さない方がいいんじゃないかと思いかけます。
こんな時に、今までの80回の中の79回の結果を思い出します。
- 相手の話しかけられて嬉しい顔
- お礼としてご飯をおごってくれたこと
- 話しかけた人がフェイスブックのフィードに出てくること
- 仕事の内定でさえ頂いたこと
もしこの64回のたった1回のせいで話しかけるのをやめたとしたら、
その63回の新しい発見や世界とつながれた、素晴らしい機会の可能性が0%になってしまいます。
怒られたその瞬間は辛いのですが、そのせいで98%の可能性を無駄にするのは勿体無いのではないでしょうか?
ですから僕はまた話しかけます。一期一会を僕の日常生活のスローガンにしています。
あなたにもぜひ、その素晴らしい経験を無駄にしないでいただきたいです。
あなたにも、外国人と話すことによって世界の扉が開きます。
その扉を一緒に通って、新しい世界に出会いませんか?
I support you!
アーサーより