「アーサー、単語を学ぶんだけど
なかなか覚えられない。どうしたらいい?」
僕はコネクターのKさんと「確認力」の練習をしていました。
「確認力」とは、会話中に分からない英語があったら、相手に教えてもらってすぐに覚えるためのスキルです。
実は、僕は日本語を勉強していた最初のころ、レッスンで学んだ単語をいつも忘れてしまって
「アーサー、これ先週学んだでしょ?」と先生によく叱られていました。
でも確認力を身につけたら
苦労しなくても、楽しい会話をするだけで語彙が自然に増えるようになりました。
そのスキルを、Kさんに教えていました。
それでもKさんの場合はすぐに忘れてしまっていました。
そこで僕はKさんに尋ねました。
アーサー:外国人との会話で分からないことがあったら、具体的にどんなことをしますか?
Kさん:んー、「I’m sorry, can you say that again?」とお願いして、言われたことを書いておきます。
アーサー:あー、なるほど!そこが原因なんですね!
Kさん:え?ホント?
Kさんは従来の英語学習の常識で英語を確認していたんです。
従来の英語学習の常識によると
分からない英語があったらすぐにメモしておくといい。それから定期的に復習して、音読すると覚える。
それは日本語をすぐに忘れてしまった昔の僕がやっていたことです。
その学習法は受験のためにはいいかもしれませんが
生の世界で英語を実際に使えるようにするにはあまり効果的ではないです。
なぜなら分からない英語をすぐにメモしておくと
逆に忘れてしまう原因になるからです。
それってどうしてでしょうか?
具体的にどうしたら英語を覚えて実際に使えるようになるのでしょうか?
まずは英語を覚える過程を理解しないといけません。
目次
英語を覚える鍵は「フック」にある
あなたはもうご存知だと思いますが、
英語を実際に話せるようになるための鍵は「マッスルメモリーを鍛える」ことです。
でもどうやってマッスルメモリーを鍛えるのでしょうか?
「実際にやるしかない」と、よく手短に言いますが、
正確な答えは「フックを作る」ことです。
フックとは?
フックとは、自分の脳と英語との感覚的なつながりのことです。
例えば:
- 視覚:その英語を文字で見る
- 聴覚:その英語の発音を聴く
- 運動:その英語の発音(口の運動)をする
- 文脈:その英語に出会った背景を意識する
- 意味:その英語の意味をイメージする
- 記憶:その英語に出会ったときの場面を覚える
- 感情:その英語に出会ったときの気持ちを覚える
こういうフックが増えれば増えるほど、英語が覚えやすくなります。
ここで、英語をすぐに書くと忘れてしまう原因が分かります。
相手に英語を教えてもらってすぐに書くと
視覚と聴覚のフックができるかもしれませんが
他のフックが定着しません。
フックが少ない(つながりが弱い)ままで書くので、
教えてもらった英語がそのままあなたの脳から紙に移って、記憶から消えてしまうわけです。
では英語を書く前にどうしたら実際に覚えられるのでしょうか?
フックを活用して英語を覚える方法
英語を書く前にフックをたくさん定着させないといけません。
具体的にいうと、相手に英語を教えてもらったらすぐに
- 独学ではなく、会話中に新しい英語に出会う(記憶・感情)
- 発音を何回かしてみて「is that right?」と確認する(運動のフック)
- 自分の言葉で意味を説明してみて「right?」と確認する(意味のフック)
- 頭の中で例文を作ってみて言ってみる(文脈のフック)
- 相手に例文を作ってもらう(聴覚・文脈のフック)
それから書けば問題ないです。
パンの生地を捏ねるのと同じように
英語を書く前にこういうふうに頭の中で「捏ねて」フックを定着させると
しっかりと覚えられます。
しかも楽しいし、面倒臭い「勉強」の感じになりません。相手と楽しい会話をしているだけですから。
こういう練習は僕が日本語のテキストを捨てて、会話だけにフォーカスしたきっかけです。
あなたもきっとこういう風に練習すると
苦労することなく、楽しい会話をしながら英語力が自然と伸びていくでしょう。
注意!「書いてから練習する」は危ない!!
「これは難しそうだから、英語を書いてから練習しよう」と思う人が少なくないです。
でもこれは非常に危ないです。
「難しそうだから」という気持ちで書いておくと、
英語を書くことだけで達成感を感じて、結局練習しなくなることが多いです。
もしたとえ書いてから練習したとしても、
その英語を書いているうちに会話の雰囲気が変わってしまうから、文脈や記憶、感情のフックを定着させられなくなります。
その瞬間はすぐになくなってしまうので
その瞬間を捕らえる
その瞬間を活かす
初心者でもできる方法は?
ここでシェアした「確認力」は特に英語の初心者には難しいかもしれません。
確かに、最初から全てのフックを定着させようとすると難しいです。
でも英語は自転車の如し
自分のレベルからスタートしてもいいです。
全てのフックに挑戦する前に、「運動:発音」のフックだけにフォーカスするといいです。
相手と会話をして知らない英語を教えてもらったら
つづりを気にしないで聞き取った意味をそのまま真似して口に出しましょう。
(実はそっちの方が正い発音が身につきやすいです。)
重要なのは
今のレベルからでもいいので
少しだけでも挑戦することです。
でも問題が、、、外国人と話す機会がない!
ここで学んだスキルを実践すると
自分の語彙力が劇的に増していきます。
でも外国人と話す機会がないと何も始まりません。
マンツーマンレッスンを受けてもあまり効果がないのはわかるのですが、
それ以外にどうやって外国人と話す機会を手に入れられるのでしょうか?
従来の英会話はこの土台になるところを完全に飛ばして、「話す機会を得てから」だけにフォーカスしています。
その背景があって、僕は「今すぐ世界とつながる」を設立しました。
「今すぐ世界とつながる」とは
外国人といつでもどこでも気軽に話せるようになって
英語を勉強しなくても英語力が自然と伸びる毎日
を作るためのコーチングプログラムです。
主な対象者
英語をたくさん学んだのにいきなり外国人と対面するとなると
頭が真っ白になって言葉が出てこない
という悩みのある方です。
今すぐ世界とつながるの内容のご確認と、自分にあっているかどうかを判断するための個別相談のご予約はこちらから
→ https://iu-connect.com/menu-ist-kobetsu/
これからも一緒に世界とつながりましょう!
アーサー