日本の文化を外国人にシェアしたいのですが、
どう説明できるのでしょうか?
イメージや感覚が変わるから、単なる直訳がダメということは以前のコラムで分かりました。
でも意味を理解するだけではなく、相手に心で感覚的にイメージしてもらいたいはずです。
一見それをするのは非常に難しく思えるかもしれませんが、
あるただ1つの簡単なコツを使えば、自然にできるようになります。
そのコツを「アンカーリング」と呼びます。
相手に感覚的にイメージしてもらえるコツ:アンカーリング
頭の中のカテゴリー、イメージという発想を伝えるために言葉を使います。
でも今まで触れなかった発想、物に出会うときどう理解できるのでしょうか?
まずは、自分の頭の中で新しいカテゴリーを作る必要があります。でも今まで見たこともない、意識したこともないものをどのようなものとして理解したらいいのでしょうか?
そのために、多くの方々はすでに知っている物事と似ているところに注目します。
こういう仕組みは「アンカーリング」と呼びます。
例えば、アボカドがアメリカに広まったとき、初めて見た人々は「へ〜、見たことない。でも皮がワニっぽいなぁ。形は洋梨っぽい」と思いました。それで、アボカドは最初に「Alligator pear」(ワニ洋梨)と呼ばれていました。
これがアンカーリングの典型的な例です。
説明するときにとても役に立ちます。
一輪車:自転車のような車輪が1個しかない
にぎり寿し:刺し身が酢飯に乗っている
新幹線:電車のようだけどとても速い
以上の説明は相手が既に知っていることと関連させるので相手にとってとても分かりやすいです。
英語でアンカーリング
これをするのは、英語ではとても簡単です。
アンカーの前に以下の通りに言えます。
「It’s like ◯◯」
もしあまり似ていない場合、
「It’s a bit like ◯◯」
とも言えます。
※この「bit」は「ちょっと」の意味に近いです。
例えば
吉野家:It’s like McDonalds
アメリカではマックは安くてジャンクフードのようなイメージがあります。感覚的に牛丼に近いですね。
お蕎麦: It’s a bit like pasta.
似たような形や食感ですが、食べ方はかなり違います。
浴衣:It’s like kimono
浴衣は外国人にとって着物とあまり変わらない和服です。
簡単でしょう?
アンカーリングを使うだけで相手に英語で、上手に説明できるようになります!
これ以上に付け加えて説明できることももちろんあります。アンカーの言葉と区別して説明することも必要です。
でもそちらは別のコラムでご紹介します。
一緒にアンカーリングをやってみましょう!
では、一緒にアンカーリングをやってみましょう!
日本の文化のあるものを選んで、アンカーリングを使って説明してみてください。
例えば
Sake: It’s kind of like wine.
日本酒:ワインみたいなものです。
I’m looking forward to your answers!
アーサーより